これからの出版

―編集・企画を考える―

講師中川 右介氏(前 出版社アルファベータ 代表取締役編集長)


■日時 平成28年6月29日(水) 午後6時15分〜午後8時30分
■会場 文化産業信用組合 会議室
      (千代田区神田神保町1-101 神保町101ビル3階)
■会費  7,000円
■企画 出版研究センター
■主催 出版ビジネススクール事務局
    〒101-0051 東京都千代田区神田神保町2-11
    TEL(03)3234-7623 / FAX(03)3238-9420

ご参加のおすすめ

少子化という市場の縮小がある一方、高齢者マーケットは拡大、電子化と国際化という無限の可能性がありそうでよく分からない新市場もある、「これからの出版」。
それでも、人間が企画し、人間に書いてもらい、人間に買って読んでもらうことは同じ。著者として50冊以上の本を書き、編集者として500冊の本と雑誌を作ってきた講師が、これまでの経験での成功例と失敗例を紹介し、これからの出版社・編集者に求められている企画は何なのかを提示します。



《主な講演内容》

●編集者に求められる「三つの親切」とは
著者に親切  著者に「書いてよかった」と思わせる親切
読者に親切  読者に「読んでよかった」と思わせる親切
会社に親切  社長に「出してよかった」と思わせる親切
「売れる」のは大前提、でも、それだけでは「本」ではない。
●やってはいけない企画・やるべき企画
「いま書店で売れている本」は、いい企画か/「類書がたくさんある本」と 「類書がない本」/「柳の下のどじょう」は何匹までいるか/「改訂版、増補版、新装版」の是非/「翻訳書」はハズレがない / 「読者は三度は騙されない」 他
●これからの(少子化、高齢化、電子化、国際化)の出版
電子化までを編集者として、どうイメージするか/高齢者はいい読者として あり続けるのか/「自分より歳下の著者の本は読まない」「男は女の著者の本は読まない」という鉄則の打破は可能か/電子本では、大長編も短編も可能なのは利点か欠点か/「まず、電子。売れたら紙で」という悪徳商法/自社の雑誌掲載記事、過去の本の再利用 他
●講師自身の具体的な成功例と失敗例
B5判・8頁・定価100円の雑誌/大辞典 定価12万円の紙と10万円のCD-ROM、3万円の廉価版/カバーに美女の写真で売れた本/無名の著者のマニアックな内容/有名人による共著/ネットのブログをまとめた「逆電子出版」/twitter、Facebookから生まれた本/朝日新聞の書評のおかげで売れた本 /著名な著者から頼まれた本/海外に版権が売れたのはどういう本か 他

【講師略歴】
中川 右介(なかがわ ゆうすけ) 氏

1960年生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。
アルファベータ代表取締役編集長(2014年まで)として出版に携わるかたわら、音楽・映画・歌舞伎などに関する40点以上の著書がある。最新刊は「オリンピアと嘆きの天使ヒトラーと映画女優たち」(毎日新聞出版)80年代半ばの電子出版黎明期から出版界へ。父子三代にわたり出版社を経営し、その体験談を耳にして育ち戦前から現在までの出版史にも精通。音楽や映画の評論家として、これらの業界事情にも詳しい。
出版についての著書として「出版社社長・編集者・作家の購書術 本には買い方があった!」(小学館新書)もある。