これからの“雑誌販売”徹底研究

「定期購読者」をいかに獲得し、収益につなげるか

講師:(株)富士山マガジンサービス 代表取締役社長 西野 伸一郎 氏
    (株)扶桑社 販売局販売部 担当部長 梶原 治樹 氏


■日時 平成27年11月4日(水) 午後6時15分〜午後8時30分
■会場 岩波セミナールーム
      (岩波ブックセンター裏 3F;神田神保町交差点 徒歩2分)
■会費 7,000円
■企画 出版研究センター
■主催 出版ビジネススクール事務局
      〒101-0051 東京都千代田区神田神保町2-11
      TEL(03)3234-7623 / FAX(03)3238-9420

ご参加のおすすめ

出版科学研究所によると、2014年の雑誌推定販売金額は前年比5.0%減の8,520億円となり、17年連続のマイナスとなった。読者の雑誌離れは顕著となり、もはや「不況」という言葉では片付けられない構造的な危機を迎えるなか、雑誌販売においても既存の枠に囚われない新たな手法が求められていることは間違いない。
本講座では、2002年に株式会社富士山マガジンサービスの創業より雑誌定期購読のEコマースという新市場の開拓を通じて雑誌販売に触れてきた西野氏を迎え、定期購読者を増加させることの意義や手法について、豊富な事例をもとに解説。さらに、後半では雑誌販売の現場を経験し、日本雑誌協会等の活動を通じてさまざまな雑誌に関する調査研究や共同販促施策に取り組んできた扶桑社の梶原氏とともに、今後の雑誌販売のありかたについてのディスカッションを行う。


《主な講演内容》

Part1 定期購読サービス急成長の原動力(西野)
創業12年で1万種を越える雑誌定期購読販売を取り扱い、2015年には東証マザーズへの上場も果たすなど急成長を遂げるFujian.co.jp。これまでの膨大な経験をもとにした定期購読拡大に効果的なプロモーション施策の事例を紹介するとともに、海外における雑誌販売のトレンドや、デジタル雑誌等に関する最新事例の解説、そしてより安定的な雑誌販売を可能にするために出版社には何が必要か提言を行う。


Part2 雑誌販売の最新状況(梶原)
雑誌販売市場が縮小を続ける中、出版社や取次、書店は新たな雑誌販売の試みとして、リサイズ版をはじめとする「特別バージョン」の販売や、出版社横断的な販促キャンペーン、デジタルコンテンツの活用など、さまざまな新施策を手がけている。本講では雑誌販売をめぐる施策の数々を横断的に紹介し整理するとともに、実施に当たっての効果や課題等に関する考察を行う。


Part3 これからの雑誌販売に何が必要か(梶原・西野)
今後の雑誌販売を考える上では、既存の考えに囚われないマーケティング戦略構築、利用者目線に立ったサービス開発、業界横断的なインフラの整備、といったことが必要になると思われる。具体的なデータを例示ししながら、これからの雑誌販売に何が必要か、出版社の経営に雑誌販売をどう結びつけていくべきかを討議する。

【講師略歴】
西野 伸一郎(にしの しんいちろう)氏

1988年明治大学卒業後、NTTに入社。
1998年ネットエイジ(現ユナイテッド(株))設立に参画、取締役に就任。
1999年9月にAmazon.co.jp設立準備のために米国アマゾン本社に入社。
2000年11月にAmazon.co.jpを開設。
2002年7月に「富士山マガジンサービス」を設立し、代表取締役社長に就任。
ニューヨーク大学スターン経営大学院MBA(1995年)。

梶原 治樹(かじわら はるき)氏

1974年生まれ、早稲田大学政治経済学部卒、1997年に(株)扶桑社に入社。
宣伝部、週刊SPA!編集部、販売部、経営企画部、デジタル事業部等を経て、
2011年より販売局販売部担当部長として、雑誌(主に女性実用誌)の販売担当。
一般社団法人日本雑誌協会では「雑誌売り伸ばしプロジェクト」や「デジタルコンテンツ推進委員会」等を担当し、現在は雑誌価値再生委員会、デジタル流通委員会等に所属する。
日本出版学会会員、NPO法人本の学校理事。